理事長あいさつ

平田紳次理事長の正面写真
水色のジャケットを着ている。

 令和2年11月25日から,視覚障がい者デジタル技術活用研究センター理事長に就任しました,平田紳次(ひらたしんじ)です。どうぞよろしくお願いいたします。

 当センターは,デジタル技術の発達によって視覚障がい者が抱える問題について研究,情報を発信するとともに,視覚障がい者のデジタル技術活用について研究,情報を発信することを目的として設立された任意団体です(大学などでいうサークルのことです。)。

 デジタル技術であふれる世の中になってきて,暮らしは便利になったのではないでしょうか。しかし私たち視覚障がい者にとって,それが逆に不便だということもあるのです。視覚障がい者の操作を想定していない機器又はシステム設計になっていることで,視覚障がい者が単独で使用することができず,その便利さを享受できないか享受が困難な状況に置かれています。レストランに設置されている注文用タブレット端末や無人コンビニのセルフレジがその例でしょうか。例えばですが,そのような機器については,視覚障がい者が利用できるようなシステム(音声読み上げシステムの搭載など)設計にするということができるのではないでしょうか。もし,世の中にあふれるデジタル技術を視覚障がい者も使いこなすことができれば,生活はもっと便利になるでしょう。

 そのような「便利だけど不便」な状況を変えていこうということで設立されたのがこの団体です。センターの会員は,それぞれ本業を持ちながら,身の回りの「便利だけど不便」なものについて,視覚障がい者のデジタル技術の活用についてセンターに持ち寄り,今後どうあるべきかを共有しています。

 まだまだ小さな団体ではありますが,今後,当センターは法人格を取得して活動すること及び関係団体との連携を想定しています。

 第一期理事長として,そしてセンター会員として,視覚障がい福祉の向上に努めていきたいと思います。様々な場面において皆様にはご迷惑をおかけするかとは思いますが,わたしたちの活動趣旨及び活動についてご理解いただければ幸いです。